抜糸と「腎」

東洋医学

こんにちは。今日は曇り空ですが、微かに湿った風が心地よく、むしろ快晴よりも春らしさを感じます。
さて。先日半泣きで無事、去勢手術を終えた隠れ助手の雨ですが、本日は抜糸のため、再び悪夢の(すごく失礼)動物病院へ行ってまいりました。
なんとか虚をついてキャリーバッグにいれ、なんか重くない?と思いつつ動物病院へ。診察台でキャリーバッグから雨をひっぱりだし、ドクターとふたりがかりで固定。凄い力で逃げようともがく雨の骨盤を必死で捕える私。「今日は痛くないからね~」と優しくドクターが声をかけてくださいつつ、患部をちょいちょいと消毒。そのとき。
「あ、うんちもらしちゃいましたね~」
・・・マジですか。ハサミ片手に、慌ててティッシュで拭いてくださるドクター。逃げようともがく雨。固定する私。糸を切ろうとするドクター。うんこを漏らす雨。拭いてくださるドクター。。。
なんとか抜糸が終わった後、ドクターが「痛くないはずなのに。。。この子はだいぶビビりですね」
。。。わかってはいたけどやっぱちょっとショック!!強い男に育ってほしいのに!!
なんだかんだありましたが、なんとか去勢手術の一連が終わりました。お疲れ様です、雨。ありがとうございました、ドクター。
さてここで、唐突ですが東洋医学のお話です。
東洋医学では、体と精神活動は深く結びついている、と考えられています。五情といって、怒喜思悲恐がそれぞれ五蔵の肝心脾肺腎に紐づけられます。怒り過ぎると肝を破る。喜びすぎると心を破る(高額の宝くじが当選したら失神してしまった、などがこれにあたります)。そして恐れ過ぎると腎を破る。
腎は二陰といって外生殖器プラス尿道(前陰)と肛門(後陰)という、二つの穴を司っています。生殖と排尿と排便を腎がコントロールしているということですね。びびって尿を漏らす、というシーン、マンガや映画でもよく見ますよね。雨さんも、よほど怖かったのでしょう。恐怖が腎の働きを乱れさせ、排便をコントロールできなかったということです。
ちなみに、体は年が寄れば若いころよりも弱ってくるのが当然なのですが、腎が弱ると耳が遠くなったり(腎は体の中の水分調節に関係します)、尿が近くなったり、尿漏れしたりもします。また今回の雨さんとは逆に、便が出にくくなることもあります。これは腎の下におろして排泄するという力が弱るためだと考えられます。
また、足腰も弱くなります。腎は下半身の筋肉にも関係してくるのですね。腹筋が弱くなるといきみにくくなるので、筋肉量の低下によっても排便が困難になることがあります。
年をとったらそういう症状がでてくるのは仕方がない、と諦めないでください。腎は下半身の筋肉に関係している、とさっき書きました。つまり逆に言えば、足腰を鍛えれば腎は強くなるということでもあるのです。
無理をしてきつい筋トレを始める必要はありません。自分に合わせて、軽い運動から始めるのがコツです。例えば料理中に膝を伸ばして踵を浮かせる運動を10回してみるとか。膝に負担がかからない程度にスクワットをしてみるとか。
気持ちがいい気候になってきたので、腎の弱りが気になる方は、軽いウォーキングを始めてみるのもいいかもしれませんね。
こないだただ歩いているだけで足がつったので、私も少し運動をしないといけないなぁと思いつつ。
それでは今回このへんで。