天と太陽、人体と陽気

黄帝内経素問

生気通天論篇 第三(其の3)

お久しぶりです。

前回は「夏がすぐそこに迫っている」と書いているのに、今はもう夏が終わりかけています。難しすぎて、一文に時間がかかり過ぎて、それが面倒すぎて、結果なかなか腰があがりません。このままでは、寿命が尽きるまでに読み終わらないかもしれない…よしんばこれを読み終わらないとしても、キングダムとハンターハンターだけは最後まで読みたい…そんな強い想いを胸に、今日も意訳しまくっていきましょう。

「陽気と人体は、ちょうど天と太陽のような関係です。太陽が昇れば朝になり、沈めば夜になる。陽が照っていれば明るく温かく、雲に隠れていれば薄暗く肌寒い。太陽によって一日が変化し、また季節や気候が変化する。つまり天の運命は、太陽に委ねられているのです。それと同じように、人体は陽気によって動き、また守られています。もしも天と太陽の関係が絶たれてしまうと、天は時を待たずして、滅びてしまうでしょう。同様に、人体も陽気が失われてしまうと、生きることはできないのです。陽気を失うような生活をしていては、早死にしてしまうのです。陽気は上に、また外に向かい、人体を動かし、守っています。」

超意訳すると、これだけの容量なんですね…まぁまぁ時間かかってるんですけど(いいわけ)。

東洋医学では、人体と自然とを深く関連付けて、というよりも人体と自然は同じシステムで動いていると考えられているようです。私は完全に文系の人間なんですが(完全に理系ではないという意味で)、物理的に同じだなぁと感じることはあります。寒いと手足は末端から冷たくなるし、熱が出始めると頭とか頸とか、上の方から調子が悪くなります。冷たい空気が床を這い、温かい空気が部屋の天井に溜まるのと同じ原理です。そう考えると、やはり自然、自然の法則と切り離して考えることはできないんだなぁと思います。

陽気というものを、私は後天的に作られるプラスのエネルギーと捉えています。身体を動かし、温め、防御するエネルギーです。これをどうやって作り守るかというと、素問に散々書かれているように、自然に則った生活をすること。暴飲暴食を慎み、房事過多にならず、適度に身体を動かし、激情に流されないこと。

うーん…言うのは簡単なんですけどね。

それでは今回はここまでです。読んでくださったかた、お疲れさまでした。