陽気と風邪

黄帝内経素問

こんにちは。今日も寒いですね。天気もすっきりせず、つられてなんだか気分もぼんやりしています。皆さんはいかがでしょうか。元気に動けていますか?
さて今回も陽気と「風は万病のもと」・風邪(ふうじゃ)のお話です。

生気通天論篇 第三(其の7)
風邪は、様々な病を引き起こす始まりの邪です。いつも心を静かに、無理をせず節制し身体を適切に保っていれば、皮膚や肌肉は緻密になり、勢いが強い風邪でも人体を侵すことはできません。これは気候に従った養生を行っているからこそなのです。

外邪が長く身体に留まっていると、外邪は身体の中を変化しながら奥深くへと侵入します。身体の上下の交流が絶たれてしまうと、名医であっても打つ手がなくなってしまいます。

また陽気が蓄積(鬱滞)しても死に至ることがあります。その場合は速やかに瀉法をするべきです。油断して速やかに対処できなければ死に至ることがあります。

陽気は日中は外邪が侵入してこないよう人体の外側を守っています。早朝に活発に働き始め、正午頃最も盛んになります。陽が沈むころになると、陽気は体内に戻り、毛穴(気の門)が閉じます。日暮れの時間になると、陽気は体内に集まるので、無用な労働はせず身体を休ませ、夜の霧や露に触れないようにしなければなりません。一日の三つの時間帯における陽気の働きに反すると、身体は弱くなり、外邪が侵入しやすくなってしまいます。


風邪が侵入したら早めに身体から追い出すことの重要性を説いています。風(風邪)は万病のもと、と言いますが、「外邪」と呼ばれる気候の変化、熱湿燥寒は、風とともに侵入してくる、としている書物もあるそうです。だからすべての病の元だと。外邪という軍隊の特攻隊が風邪、という感じでしょうか。彼らだけが侵入して暴れることもあれば、彼らが道を開いて後から熱邪や湿邪が侵入することもある、というようなイメージかもしれません。それらに突破されないよう守っているのが体表を巡る陽気(衛気)です。その陽気にしっかり働いてもらうために大切なのは、そう、養生です。

徹底して養生は大事だと教えていますね。耳にタコですが、だからと言って実践できているわけではない…陽気を守るために、夜はいらんことせんと、家でゆっくり骨を休めなさいと教えています。夜は陽気が体内に戻り、体外を巡っていないので、守りが甘くなって風邪をひきやすくなります。また陽気は身体を動かす働きもあるので、しっかり巡っていない夜の活動はケガなどもしやすくなってしまいます。夜にお散歩やジョギングをされている方も多くみられますが、時間に余裕があるなら、運動は朝から夕方までに行うのが良さそうです。

とはいえ、自由な時間を作るのも大変なんですよね…

今回はこの辺で。お疲れさまでした。健康に生きましょう。