寝る準備をしよう!

ぼちぼち日記

先日、YouTubeのチャンネル「夜明け前のPLAYERS」(地上波の番組らしいです)を観ました。世界的な睡眠科学の権威、柳沢正志先生がゲストの回です。

それを見て知ったのは、QOLの高い毎日を送るために良質な睡眠をとりたいなら、ただ漫然と布団に入るのではなく、起きているうちからよりよく寝るための準備をすることが必要だということです。必要というと大げさなんですが、よりよく眠るためには、よりよく眠れる状態に身体をもっていくということが重要とのこと。

健康な毎日を送るために必要なのが、食事、運動、睡眠ですが、そういえば食事と運動はそれなりに考えるのに(やらないけど)、睡眠ってただ寝ることとしか捉えてないな、と気づかされました。これは最近まで私が自分の睡眠に疑問を感じていなかったからかもしれないのですが、睡眠の重要さって、食事や運動と比べるとおろそかにされているような気がします。

食事を摂るには料理を用意するし、運動をする前には準備運動をしますよね。同じように、眠る前に準備すること、心がけるポイントがあるようです。

具体的な方法のひとつは、夜を薄暗い部屋で過ごすこと。雰囲気のあるレストランみたいに、明かりを落とすことは重要なファクターらしいです。そういえば、アメリカ映画に出てくる主人公たちの部屋って、夜めちゃくちゃ暗くないですか?暗がりにぼうっと、間接照明の明りがある、という程度です。こんな薄暗い部屋で食事をとって美味しいんかな、といつも不思議に思っていたのですが、寝るためにはこの方がいいらしいです。確かに、身体と心をリラックスした状態に持って行ってくれそうですもんね。人間の身体は、眩しいくらいに明るい部屋で寝る直前まで過ごし、布団に入って「はいおやすみなさい」とはいかないようです。起きている間から、ゆっくりと、寝るモードに身体を移行させていく、ゆっくりと睡眠に舵をきっていく、そんな必要があるみたいです。

さらに柳沢先生は、朝まで室温を適温に保つこと、できれば子供さんやパートナーとは布団を分けることなどを挙げられていました。日本では親と一緒に寝るために、子供の睡眠時間が短くなるという傾向にあるそうです。また、ひとりひとり快適と感じる温度が違うことから、布団を分けることを推奨しているそうです。

柳沢先生は、「量を確保せずに質を論じても意味がない」と強く仰っていました。質で量はカバーできないそうです。その量が、取りたくても取れないと悩む方が多いですよね。寝たいのに寝れない、布団の中で寝返りを打ちながら何時間も過ごすーそういう方は、寝る準備を試してみるのもいいかもしれません。

また、量の確保にも質の向上にも言えることですが、「万人に共通する方法」というのはないそうです。それぞれが色々試して、見つけていかないといけないということですね。ですが、「万人に共通する良い眠りを妨げる物質」というものはあるとのこと。それがニコチン、カフェイン、アルコールだそうです。個人個人でカフェインやアルコールの代謝速度に違いはあるものの、影響を受けない、耐性があるというひとはいないそうです。ニコチンについては言及されていませんでしたが、カフェインとアルコールの摂取は夕食時間くらいにとどめておくのがいいそうです。20時くらいまでですかね。

「暗い中で、我々は進化してきた」という言葉が印象的でした。意味は違うかもしれませんが、眠りにつくまでの刹那、色々なことが頭に浮かんできませんか?思い悩む、考え込むほどのことではないのだけど、考えているとも考えていないともいえる曖昧な脳の動き。そういう体験から長らく遠ざかっていたな、と思います。寝落ち(寝落ちももちろん良くないらしい)するぎりぎりまでスマホで動画や漫画を読む日々を送っていたことに反省です。眠りに落ちるまでのちょっとした瞑想のような時間も、ひょっとすると大切なのかもしれません。

どこかの大学の研究で、脳や脊椎を持たないサカサクラゲも、睡眠をとっていることが発見されたそうです。ということは、脳をどうのこうのするために睡眠をとらなければいけない、というわけではないのでしょうか。なんのために寝るという行為が必要なのか、謎が深まります(まだ解明されていないそうです)。サカサクラゲも夢をみるのかなぁ。ちなみにサカサクラゲと検索すると、「連れ込み旅館。昭和20年代の流行語」と出てきました。…なかなか粋な表現だ。なぜサカサクラゲが連れ込み旅館になるのか?その理由を知りたい方は、ぜひ検索してみてください。

睡眠だけではなく、食事も、それぞれに合った摂り方、というのがありそうだなぁと思いました。朝ごはんを食べられないのは胃腸が弱っているからだ、朝ごはんを食べないと一日のパフォーマンスが落ちる、などと昔から言われてきましたが、それももしかすると、体質によって変わるんじゃないかなぁと思います。

柳沢先生は、睡眠をしっかりとれないとテンションが低くなる、とも仰ってました。日本の大人は昼間のテンションが低い、と。…確かに。眠たくてぼーっとしている状態ではテンションを上がらないですよね。それはとても残念な、もったいないことかも知れません。毎日を楽しく、充実させるためには、テンションも重要な要素だよなぁと感じます。

しっかり寝てテンションを上げるために、一級遮光カーテンの購入を検討する今日この頃です。