12.坐禅とお灸

ぼちぼち日記
和尚にお灸を据える上村由美子先生(他意はありません)

3月12日の日曜に、京都大本山東福寺塔頭 勝林寺で行われたイベント「坐禅とお灸体験」に参加してきました。

今回は、主催のひとりである上村由美子先生にお誘いいただきました。その名の通り、坐禅体験と台座灸の体験イベントです。

坐禅は集中力をどっかに置き忘れてきた自分には敷居が高いかもしれない、とちょっとどきどき、緊張しながらの参加でした。

和尚によるお寺や坐禅についての説明が終わると、いよいよ坐禅の体験が始まります。

まずは結跏趺坐の方法から教わります。あぐらを組んだ後、まず足の裏を上に向けた状態で右の足を左の太ももの上に置きます。続いて同じように左足を置きます(できるひとだけです。私は半結跏趺坐でいっぱいいっぱいでした。隣の上村先生を見ると、しっかり結跏趺坐で座ってらっしゃいました。さすが!)。それから掌が上を向くように、左手を右手の上に置き、柔らかく円を作るように両の親指を合わせます。顔はまっすぐ前に、視線は少し落とします。これで仏像によく見る半眼の状態になります。それから呼吸です。吐いて吸う、が1セット。心の中で1から10を数えながら繰り返します。10まで終わるとまた1から数えます。これが意外と難しい。15くらいを数えてやっと気づく、の繰り返しでした。

警策を持った和尚が、私たちの前をゆっくり歩きます。体験では和尚に合掌すると、警策をいただけます。互いに礼をし、背中を丸めて肩甲骨のあたりを差し出します。左右一回ずつ叩いてもらったあと、また互いに礼をします。警策は、文殊菩薩の手の代わりだそうです。警策をいただくということは、文殊菩薩からのエールをいただいているということなのだそうです。うん、痛い。思った以上に痛くて、思わず笑ってしまいそうになりました。緊張感と予想外の痛みで笑うタイプです。

約一時間の坐禅体験のあと、お灸体験が始まります。

上村先生が考案し、和尚が命名した「むかで灸」。勝林寺は毘沙門天をお祀りしていて、その使いがむかでなのだそうです。むかでという名前にふさわしく、味噌と小麦粉に炭を混ぜた黒い台座です。嗅いでみるとほんのり味噌の香りがして、おまんじゅうのようです。これに粗もぐさを円錐にまとめて乗せ、火をつけます。じんわりと温かいお灸です。

今回は鍼灸師として、お灸に火をつけるお手伝いをさせていただきました。皆さん時間いっぱいまで、むかで灸を楽しんでいらっしゃいました。

初の坐禅体験、むかで灸体験をさせていただいた上村先生に感謝です。ありがとうございました!

その後、今話題の東本願寺の巨体こけしの前を通りがかりました。たくさんの人で賑わっていました。

巨大こけし。しゃべってるところ見たかったなぁ。

むかで灸。
岡田明三先生著、上村由美子先生協力の書籍「まるごとお灸百科」より拝借。
東本願寺前の巨大こけし。
このあと烏丸まで歩くものの、運動不足がたたり足がつる。